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一般社団法人ピカソプロジェクト

園内研修内容のご紹介~打楽器の取り扱い方編

幼保園・小学校教育の中で、子どもたちが大好きなのに、なぜか教え込んで自由を奪ってしまっている(かもしれない)活動がある…というお心当たりはないでしょうか。

その最たるものの一つが、音楽活動であると思います。

 

  • 自分自身ももちろん好きだけど、ピアノも歌も特段上手ではないし、教え方の正解も学んだことがないし、時間の制約があるから型どおりに教えこむしかない。
  • 子どもたちのあるがままにしておいたら、保護者から発表会などで「レベルが低い」とご指摘をいただいてしまう。
  • 別に専門家を目指すわけじゃないから、まずは形からでいいと思う。
  • 専門家に来てもらえたら、そりゃいいけど、そんな予算は取れない。更に専門家が子ども向けの指導がうまいとは限らないし、何を調べてどこにお願いしたらいいのかわからない。

 

こんな声をよくお聞きします。

そこでピカソプロジェクトでは、現場経験豊富で指導経験も豊富なプロのミュージシャンと連携し、園・校向け”指導者のための”研修をお届けしています。

 

研修で学ぶことの例 その1)小物楽器の扱い方と楽しみ方

施設内にある小物楽器、どんな風に使っていますか?
子どもたちは音の探求が出来ていますか?
楽器の持ち方、それは本当に正しいですか?…例えばタンバリンの穴に指を入れちゃってるとか
画一的で単調な使い方しか教えていない、ということはありませんか?…例えば鈴は腕を叩くことが正しいとか(そもそも正しさとは…)
揃ったリズムを叩くために、1.2.3.4.5.6…と数えていませんか?
音が揃ったとき、子どもの顔がつまんなさそう…ということはありませんか?

プロのたたき方を見てみると、音のバリエーションが実に多彩!

もちろんプロのように自由自在に…っというわけにはいきませんが、研修で先生方もちょっとずつ真似をしてみたら…大人だからちょっと理屈も学んでみたら…。
あっという間に音の幅が広がります。 そして、この時点で先生たちの顔が笑顔になってきます。

音って、生命の根っこにあって、特に打楽器のリズムは、動物だって踊りだすパワーを持っています。

うん・たん・うん・たん  ではなく、もっと感じる音楽…小物楽器一つで多彩に生み出すことができるのですね!

 

研修で学ぶことの例 その2)太鼓の扱い方と楽しみ方

スネアドラムの裏のジャラジャラ(これがスネアという部品です)のスイッチが、ず~っと入りっぱなしというところはありませんか?(研修に伺うと9割の園・校でこの現象が見られます)

スネアドラムの音が低くなっている、調律全然したことない!というところはありませんか?(なんならリピート園で半年前調律したのに音が下がっているところ、結構あります。

大太鼓、ドカンドカンと叩いていませんか?

オモチャのドラムマーチ人形みたいにず~っと同じ音ばかり鳴らしていませんか?

そもそも、元は木や動物の革やを加工して作った自然物いっぱいの素敵楽器です。太鼓だってドカンドカン叩かれたらきっと悲しいんじゃないでしょうか?

じゃあ、どうしてそういう指導しかできないのか…。

それは、皆様が専門家じゃないからです。 学校でも、養成校でも、習っていないからです。
小学校の先生などでは、専科の先生だって、大学の時以来専門的に勉強や練習をしていない方だってたくさんいます。専科の先生も、教え方を習っていないことの方が多いです。
だから恥じる必要はありません。 拗ねる必要も全くありません。 ましてや、知らないからわからないから、と諦める必要もないのです。

そう。9割の園・校で、みんなそうされているのです。 これから、ちょっとずつ、自分も学ぶ、子どもたちも一緒に学ぶ、そして楽しむ。
そんな風になっていただきたい、と言う願いを込めた研修です。

これまでの研修では

「目から鱗がポロポロこぼれて目がなくなるんじゃないかと思った」

「え! そんな風に演奏してもいいんですか?」

「難しい~ でも、たのしい~~」

と、普段まじめな先生方をして、ふわふわの柔らかい感想が返ってくることが多いイメージです。

音楽は心を和ませてくれる素敵な時間なのだと、改めて感じます。

講師紹介~【西尾知子】打楽器の専門家、ピカプロ提携講師

大阪教育大学芸術専攻卒業。数年間、小学校の音楽教師として勤務。
国際芸術連盟主催第4回JILA音楽コンクール第1位。
07年、NHK-FM「名曲リサイタル」出演。
独自のアレンジを行いながら幅広いジャンルで活動中。近年は劇団四季、宝塚歌劇、人形劇団京芸など多くの舞台作品でも本番やレコーディングで演奏。また、小・中・高校での合奏指導や教員研修会の講師としても楽しいレクチャーが好評を得ている。マリンバアンサンブル‘MAR(ま~る)’」メンバー。
子どものための音楽ユニット「トイトーンズ」メンバー

 

代表からのメッセージ

ミュージッキングという言葉をご存知でしょうか?
「音楽は”行為”である」という考え方(クリストファー・スモール)に基づき、作品のための音楽から、体で感じ、楽しみ、対話しながら音に関わっていく様子を読み解く…という文脈だったと思います。※素人考ですので、詳しく知りたい方は書籍、論考等を正しくお読みください※

この考え方は、音楽の本質を示していると思うのですが、音楽は根源的で本能的なところから始まり、一緒に音を鳴らすことでコミュニケーションがうまれ、伝えたい気持ちがメロディになっていき、もっと伝えたい気持ちがハーモニーになっていき…と、きっと長い長い歴史をかけて、美しい音楽が生まれたのです。
気が付けばどこか窮屈になったり、正しさを求めたり、なんだか崇高なものという意識が生まれたり…という風潮も人間らしさじゃないかなと思います。

ミュージッキングの概念に当てはめるつもりはありませんが、この概念を大切に、子どもたちが真に音を楽しみ、音とふれあい、音を介して人とふれあっていける豊かな子ども時代を過ごしてほしいと考えています。

そのために必要なことは、やはり、子どもと関わる皆さんが一番豊かな感性を持っていてほしいということ。

その感性を助けてくれるのが、技術であり、知識であり、プロから学ぶ経験値だと思います。

気になった方はぜひお気軽にお問合せください♪

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